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"なめらかな社会"に関する考察

昨日のエントリーで触れた、"なめらかな社会"に関して、早速彼女に話してみた。

すると、鋭いご指摘が…。

まずは、「なめらかな貨幣(PICSY)」について。
3.設計研第7回:鈴木健 講演(3) - ised議事録 - ised@glocom

PICSYのゴールとして、以下の記述がある。
二点目に重要なのは、「コミュニケーション力学を変える」ということです。従来の売る-買うというコミュニケーション構造においては、買い手が神様でした。貨幣を持つほうが圧倒的に強かったわけです。その一方、売り手は商品さえ売ってしまえば、買い手の効用を考慮しなくてもいいわけです。これに対して、PICSYにおいては売り手が投資家にあたります。価値が伝播するというのは、いいかえればすべてが投資になるということなんですね。というのも、PICSYでは買い手がより高い価値を生み出せば生み出すほど、自分にリターンしてくる利益も大きくなるからです。つまり商品を売り払った後も、売り手は最後まで責任を持つようになります。


"すべてが投資になる"って、よく考えると怖い。
一番怖い例としては、鈴木さんが説明に使っている医者の場合だ。

こちらの例では、治る見込みの有る(後ほど収益を上げる可能性の有る)患者の例なので、問題無さそうに見えるが、逆に治る見込みの無い(後ほど収益を上げる可能性の無い)患者であったら、どうなるのだろうか。
この説明だけを読む限り、そのような患者を、医者は治さなくなるという事か?


次に、「なめらかな社会契約」について。
3.設計研第7回:鈴木健 講演(3) - ised議事録 - ised@glocom

鈴木さんの考える、ライフログに蓄積されるデータとは、ユビキタス社会で自動収集するデータとの事だが、そのライフログの中は、"本音"と"建て前"のどちらが多く占められるのだろうか。

例2:まわりにタバコを吸う人しかいない場合に限り、タバコを吸ってもよいとする。過去にいつタバコを吸ったかというデータがライフログに残っていれば、タバコに火を点けることができる。もちろん、「自分はタバコを吸わないが、他人がタバコを吸うのはかまわない」という人の前では吸うことができる。そうした情報もライフログに保存する。

タバコを吸わない人にとって、まわりでタバコを吸われる事は、本音では嫌な場合が多いのではないだろうか。
しかし、喫煙者が目上の人だったり、細かい事を気にしていると思われたく無いなどの理由で、建て前上は「どうぞ吸ってください」とのデータをライフログに登録しておいたとする。
すると、周りの喫煙者達は、全く遠慮せずにタバコを吸い始める。

この"遠慮"が無くなるのが、"なめらかな社会"なのだろうか…。
タバコを吸っても良い、吸ってはダメというのが、明確になる社会?
これは、”なめらか”の反対概念である、"ステップ"ではないのだろうか。

うーん、もっと考えなければ。

一つ言いたい事は、自分は決して揚げ足を取りたい分けではない。
この"なめらかな社会"について、とってもめちゃくちゃちょー興味があるのである。

もっと調べ、深く考え、そして形あるものにしなければ。
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by aratafuji | 2007-11-21 11:43 | レポート